栽培容器、貯水槽、作り方の基本

1.栽培容器、貯水槽制作時に使う部品や道具

栽培容器や貯水槽は用途に応じて様々なタイプがありますが、自動給水式水耕栽培の場合は容器に継手(商品名つなぎ)をつけ、チューブで接続する必要があります。

接続用の「つなぎGX-36(ジェックス株式会社製)」は10個入りで120~130円ぐらいで金魚売り場があるペットショップで購入できます。ネット通販では100円以下です。このつなぎは本来はエアポンプからストーンに空気を送るビニールチューブ接続用なのですが養液供給用のチューブ接続用として使用します。つなぎを取り付けるときプラスチックの容器やバケツに4ミリ程度の穴をあけてプラスチック用ボンドで接着します。プラスチック容器はほとんどがポリプロピレンやポリエチレン製なので接着剤は「ポリプロピレンが接着できる」と書いてあるプラスチック用ボンドを使います。それでも水漏れするようでしたらエポキシパテでふさぎます。いずれも100円ショップで売っています。

穴あけはキリでも開けられるのですが、大量の容器や貯水槽を製作する場合はハンダごてを使った方が効率的です。ハンダごては以前、100円ショップで400円ぐらいで売っていたのですが最近は見かけません。ホームセンターで30W 800円ぐらいのものを購入することをお勧めします。

チューブは水やりチューブ(タカギG241BK10内径4mm×外形7mm)またはアクアリウム エアーチューブ ソフト(ブラック内径4mm×外形5mm)を使います。屋外用には踏んでもつぶれない水やりチューブを使うのが良いのですが、屋内やベランダ等ではエアーチューブ ソフトの方が使いやすいようです。いずれもネット通販で購入します。

栽培容器が透明もしくは半透明の場合は光が入らないようにアルミテープを貼るかシルバーの塗料で塗る必要があります。

2.栽培容器へのつなぎの取り付け方法

(1)あらかじめ接着剤を容器、つなぎの接着部分に塗っておく


(2)キリまたはハンダごてで穴をあける

(3)つなぎを容器の外から差し込み強く接着させる

(4)完成した栽培容器

シルバー塗装の場合

つなぎは2つつけておいた方がひとつの自動給水器で複数の容器に数珠つなぎにするとき便利です。

アルミテープを貼った場合

3.栽培容器の蓋

ハンダごてまたはカッターを使用して栽培容器の蓋に10円玉ほどの穴をあけます。100円ショップで購入したプチカップにも同じ程度の穴をあけて接着します。

苗固定用に25mm角程度のスポンジに切れ目を入れてカップの中に入れます。
このカップは屋外に置いた時、蓋にたまった雨水が容器内に浸入しないようにしたものです。

以上、栽培容器はつなぎ取り付け加工の見本としたもので、ほかの容器でも同様です。実際に使ってみると、この容器は強度的に弱いので注意して使用する必要があります。

(4)貯水槽の作り方

100円ショップで売られている8リットル程度のバケツ(できれば蓋つき)またはホームセンターで売っている45リットルのペールを準備します。8リットル程度のバケツはレタスなど葉物野菜を栽培する場合の貯水槽として使い、45リットルのペール(バケツ)はトマトやキュウリなど実物野菜栽培用の貯水槽として使います。

いずれも下部に4mm程度の穴をあけつなぎを取り付けます。できれば2つつけておいた方が複数の栽培容器につなぐとき便利です。使わない時はソフトチューブを結んで養液が流れないようにします。上の写真左側のペールの下部を参照してください。

バケツはできるだけ色が濃く光を通さないものを選んでください。屋外に置く場合は蓋が飛ばされないように固定します。45リットルのペールの場合は栽培容器より数十センチから1メートル程度高い位置にするため、設置台を製作することをお勧めします。

以上が栽培容器、貯水槽制作時の基本です。
このほかバーミキュライトを培地にした養液栽培の時の栽培容器など、現在下記ページを作成予定です。

標準プランターを利用した栽培容器
網カゴ・タライ式栽培容器
衣装ケース式栽培容器