防風・防水・防寒効果のある栽培鉢の作成

トマトやキュウリの大型野菜をバーミキュライトを培地にした栽培鉢で育てるには、大きな鉢にする必要があるが、大きすぎても設置スペースを取る。適当なものはないかと探していたら、100円ショップで通常150円のゴミ箱を100円で特売していた。サイズは上直径27センチ、下直径21センチ、高さ30センチの円筒型でかなり大きめである。これに同じ100円ショップで売っていた、「つる巻きリング8号用支柱長さ75センチ」を組み合わせるとちょうど良い具合だ。さらに防風・防水・防寒のために支柱を覆うビニールシート作成用として「透明マルチシート(サイズ95センチ✖️5メートル)」とビニールシートを留めるための「ワイドゴムバンド」、中央の柱にするための「支柱120センチ」を買い求めた。この他、ホームセンターで買っておいた「種籾消毒袋(10枚で二百数十円)」を使用して栽培鉢を作成した。

栽培鉢を上から見た写真を次に示す。鉢の下部につる巻きリング用支柱を固定するために割りばしとゴムバンドで三角の抑えを作ったが、支柱が鉢の内壁で抑えられる場合は必ずしも必要ではない。

網袋(種籾消毒袋)を使用したのは栽培鉢の内壁に隙間を作り通気を良くするためである。さらに、つる巻きリングの支柱を網袋と内壁の間に刺して隙間を作り、より通気性が良くなるようにした。今回は栽培鉢の外壁から半田ごてで通気穴を開けることはしなかった。もちろんポットの下部には自動給水器から養液を供給するための端子(つなぎGX-36)を2個付けた。
実際の使用例は下記写真の通りである。

最初の写真はタネから育てている中玉トマトで、右下に設置してあるのが自動給水器で栽培ポットの10センチ高さに水位がくるようにセットしてある。次の写真は南壁の隙間にセットした3個の栽培ポットで、苗はカラーピーマン2個とキュウリ1個である。いずれも苗を購入したものだ。ちなみにピーマンやキュウリはタネから苗を育成中のものもある。自動給水器は写真には写っていないが高さ7センチ程度に水位調整し、塩ビパイプで養液を供給している。
この栽培鉢ではバーミキュライト10リットルを使用した。栽培鉢本体は二百数十円の材料費だったが、培地は10リットルで300円ぐらいで、栽培鉢本体の材料費を上回る。栽培ポットを覆うビニールシートは適当なものがないので透明マルチシートを1メートルの長さで切ってテープを貼って袋を作った。このビニールシートは雨水浸入防止、温室効果、防風用と3つの役割を果たしている。とりわけ春は風が強く吹く日があり、苗がやられやすいが、今回のビニールシートは栽培ポットが倒れそうな風が吹いても崩れなかった。なおビニールシートはつる巻きリングにクリップで止めたり、何箇所かに通気性を確保するため穴を開けるなどの工夫をした。栽培鉢の中央には支柱を立て風で倒れないように近くの柵にビニールヒモで固定してある。
完成した栽培鉢は実物野菜に広く使えそる。そして苗が十分成長する頃には防風、防寒の保護は必要性はなくなるためビニールシートを外し、代わりに雨水が培地に入らないように根元に傘状の蓋を作る予定である。