タネを発芽させる時は弁当箱サイズのトレイにキッチンペーパーを二重に重ねて水で浸した後、種をまき、上から一枚にはがしたティッシュペーパーで覆う。すると、種がちょうど良い具合に水に浸る。後はトレイを薄暗い場所に置いて、数日間、根が出るのを待つ。根が出たら、発芽する前にバーミキュライトを入れた栽培用セルトレイに1〜2個ずつ植えていく。
しかしタネの発芽が簡単なレタス類はこれで良いが、夏の実物野菜では発芽温度が適切でないと失敗することが多い。とりわけ発芽温度が高いトマトやゴーヤを寒冷地の八戸で発芽させるには温度コントロールした箱に入れなければ難しい。
そこで今年は発泡スチロールの箱の中に、ビニール袋に入れたシート式アンカを敷き、その上に先の催芽撒きしたトレイを置き、さらにトレイの上に電子サーモスタットのセンサーやサーミスタ温度計のセンサーをセットした発芽箱を作った。アンカをビニール袋に入れるのは蒸発した水滴が発泡スチロールの箱の蓋で冷えて水滴となって落ちるので濡らさないためである。
夏野菜の発芽温度は25℃ぐらいなので、サーモスタットを25℃にセットして保温した。結果、トマト、キュウリ、メロン、ピーマン、ナス、インゲン、ゴーヤの発芽に成功した。とりわけ昨年食べたメロンが、取ったタネを8ヶ月冷蔵庫で保管したものから根が出た時は感動した。メロン以外のタネは全て100円ショップで買ったものである。
根が出るまでの期間はタネの種類によってかなり違う。大抵は2〜3日から1週間程度で根が出たが、トマトやメロンは1週間以上、ゴーヤは2週間以上かかった。